13歳からのアート思考末永幸歩

2020/08/21

先日、ゴッホのひまわりを観に、国立西洋美術館で開催されているロンドン・ナショナル・ギャラリー展に行ってきましたが、息子氏が「俺、ちょっとアートに興味湧いたかも。」と生意気なことを言い出しました。(笑) 親としては、何か後押し出来ることがあればなーと思うのですが、σ(^_^)の絵の実力は必ず笑いが起きるレベル。ちょっとこの実力では後押し出来ない自覚がある(爆)ので、他の手立てはないか?と模索していたところに「13歳からのアート思考」という本に出会いました。タイトルの13歳が息子氏にピッタリなので、前評判を調べてみるとなかなかの高評価。オリラジの中田の敦ちゃんもYoutube大学で大絶賛しているとのことだったので購入してきました。

この本は「美術」を題材に、物の見方について、20世紀以降のアーティストが歩んできた革新例と共に綴っていますが、イノベーションの起こし方、物の見方、常識の捉え方について述べたビジネス本であるように思えました。今、AIが浸透してきつつある世の中は、恐らく、近い将来に普及するであろう量子コンピュータが爆発的に加速させるんだろうなと思ってます。そうするとコンピュータが人間を大きく超えてくる時代(VUCAワールド)に入ることになりますが、その時代になると「正解を見つける」ことがスピード的に間に合わなくなってくるので、「自分なりの答え」を作れる能力が問われることになってきそうです。その能力を養うのが「美術」だということで、アートの歴史と共に、アーティストがどう答えを作ってきたかを述べています。
本書を読むと、美術の見方が明らかに変わります。ロンドン・ナショナル・ギャラリー展に行く前に読みたかったなぁ。(笑)

【PROLOGUE】
・「すべての子供はアーティストである。問題なのは、どうすれば大人になったおきにもアーティストのままでいられるかだ。」パブロ・ピカソ
・「アーティスト」は、目に見える作品を生み出す過程で、次の3つのことをしています。
 ①「自分だけのものの見方」で世界を見つめ、
 ②「自分なりの答え」を生み出し、
 ③それによって、「新たな問い」を生み出す
・「アート思考」とは、まさにこうした思考プロセスであり、「自分だけの視点」で物事を見て、「自分なりの答え」をつくりだすための作法なのです。
 もう少し柔らかくいえば、「あなただけのかえる」を見つける方法なのです。

【ORIENTATION】
・数学は「正解」を"見つける"能力を養う。美術は「自分なりの答え」を"つくる"能力を育む。
・VUCAワールドにおいて、新しい正解を見つけるのは、もはや不可能。自分なりの答えを作る力が問われる。
 「Volatility=変動」「Uncertainty=不確実」「Complexity=複雑」「Ambiguity=曖昧」

【CLASS 1 「すばらしい作品」ってどんなもの?】
・すばらしいの基準は1つ?

【CLASS 2 「リアルさ」ってなんだ?】
・ピカソがこれまでとは違う「リアルさ」を探求した「アビニヨンの娘たち」
・遠近法は、つねに「半分のリアル」しか映し出していない。

【CLASS 3 アート作品の「見方」とは?】
・アウトプット鑑賞レベル2
 ①どこからそう思う?…主観的に感じた「意見」の根拠となる「事実」を問う
 ②そこからどう思う?…作品内の「事実」から主観的に感じた「意見」を問う
 「感じた意見」に対しては「発見した事実」を、そして逆に「事実」に対しては「意見」をアウトプットするというのが、基本的なルールです。

【CLASS 4 アートの「常識」ってどんなもの?】
 ①アートは美を追求するもの?
 ②作品は作者が作るもの?
 ③すぐれた作品をつくるにはすぐれた技術が必要?
 ④すぐれた作品には手間暇がかけられるべき?
 ⑤アートは「目」で見るもの?

【CLASS 5 私たちの目には「なに」が見えている?】
・窓を見るときは、窓の先を見ていないか?窓ガラスだって窓だ。
・床を見るときは、床を見ていないか?

【CLASS 6 アートってなんだ?】
・モナリザはアート。カップラーメンのパッケージはアートではない。と言い切れるか?
・表現することに、方法がなんであるかは関係ない。アートとは新たな価値観・気づき・発見を生み出すことだ。

【EPILOGUE 「愛すること」がある人のアート思考】
・「自分の愛すること」を軸にしていれば、目の前の荒波に飲み込まれず、何度でも立ち直り、「表現の花」を咲かせることが出来るはず。

 
 

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